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シュンクレティズムの異教関係

分派か、正統・異端関係か、異教かが問題になる例としては、シュンクレティズム過程が含まれる場合が多数ある。ある段階までは、教派は元の宗教と「分派関係」にあるが、一定の変容の蓄積の結果として、「異教関係」となる場合がある。

キリスト教とユダヤ教の関係がこのような異教関係である。キリスト教はヘレニズムにおけるシュンクレティズム過程で起こったユダヤ教の分派と考えられ、初期にはキリスト教は自分たち自身の自覚でも、ユダヤ教の改革宗教、新しい啓示に基づく「正統ユダヤ教」だとも見なしていた。一方、ユダヤ教の正統派を自認する側、すなわちパリサイ派やサドカイ派からすれば、キリスト教は異端であった。

しかし紀元1世紀末頃を境に、ユダヤ教・キリスト教双方で、互いは異端と正統ではなく、異教関係にあるという自覚が徐々に広まり定着していった。

グノーシス主義
異端か異教かという問題で、もっとも鮮明に視点の違いが現れるのは、グノーシス主義である。既存宗教や既存文化の宗教的な要素を取り込んで、自己の教義や神話に組み込むグノーシス主義宗教は、様々な宗教から見て、たいへん紛らわしく、原始キリスト教は地中海世界のグノーシス主義を異端だとし、他方オリエントでは、ゾロアスター教がグノーシス主義宗教マニ教を異端だとした。イスラム教もマニ教を異端として弾圧した。

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しかしグノーシス主義側の立場からは、グノーシス主義は独自の宗教であり、原始キリスト教やゾロアスター教の神学的世界観的誤謬を訂正止揚した、「真の宗教」である。

ペイガニズムと異教
ペイガニズム(paganism)を通常、「異教主義」または「異教」と訳し、ペイガン(pagan)を「異教徒」と訳す。ペイガニズムとはキリスト教の立場から見た(またはアブラハムの宗教の立場から見た)、古代ギリシアや古代ローマの宗教、またゲルマンやケルトなどの伝統宗教で、通常、多神教でありアニミズムなどの要素を持つ。

西欧文明が地理的に地球全体に広がって行くにつれ、ヒンドゥー教や仏教のような多神教、あるいは多神教に見える宗教に出会った。これらもペイガニズム、すなわちキリスト教の側から見て異教の宗教となる。

しかし、逆のことが同時に言えるのであり、古代ギリシア、古代ローマ、ケルト、ゲルマンの宗教からは、キリスト教が「異教」として認識されていた。またヒンドゥー教や仏教の視点からもキリスト教こそ異教である。異教は、「異教関係」が前提にあり、特定の宗教から他の宗教を見れば、他の宗教は当然ながら異教となる。

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2009年04月22日 14:48に投稿されたエントリーのページです。

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